品質マニュアル

                このマニュアルは下記の規格に準拠する。
                         ISO9001: 2000


目 次

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1.0 適用範囲 **
2.0 引用規格 **
3.0 定義 **
4.1 一般要求事項 **
4.2 文書化に関する要求事項 **
5.1 経営者のコミットメント **
5.2 顧客重視 **
5.3 品質方針 **
5.4 計画 **
5.5 責任、権限及びコミュニケーション **
5.6 マネジメントレビュー **
6.1 資源の提供 **
6.2 人的資源 **
6.3 インフラストラクチャー **
6.4 作業環境 **
7.1 製品実現の計画 **
7.2 顧客関連のプロセス **
7.3 設計・開発 **
7.4 購買 **
7.5 製造及びサービスの提供 **
7.6 監視機器及び測定機器の管理 **
8.1 測定、分析及び改善:一般 **
8.2 監視及び測定 **
8.3 不適合製品の管理 **
8.4 データの分析 **
8.5 改善 **


はじめに

株式会社エー・ビー・シーの品質マネジメントシステムについて

株式会社エー・ビー・シーは、1900年創業以来「国際性豊かな日本人の育成」をテーマに民間ベースによる国際教育の普及活動を行ってきました。当社の事業活動は、幼児・小学生を対象とした教材の開発・製作であり、求められる教材を子供たちに提供することにあります。
そのために当社は、戦略上の決定で品質マネジメントシステムを導入し品質方針を定め継続的改善を行っています。
当社と顧客である子供たちの相互関係、並びにトップマネジメントや各部門責任者の責任・権限・役割は明確に定め、品質マネジメントシステムのPDCAを有効的に機能させています。

1.0 適用の除外
当社のQMS適用で除外する条項はありません。

2.0 適用規格
当社はISO9001(2000)の規格を採用しています。

3.0 定義
・QMSとは、品質マネジメントシステムを意味する。
・標準手順書とは、以下9つのQMS手順書のことを言う。
1. 文書管理及び記録管理の手順書
2. マネジメントレビューの手順書
3. トレーニングの手順書
4. 設計開発の手順書
5. 購買管理規定
6. 内部監査実施の手順書
7. 不適合製品管理規定
8. 是正処置及び予防処置の手順書
9. 契約内容確認規定
・その他の用語及び定義は必要に応じて各標準手順書で定めています。

4.0 品質マネジメントシステム

4.1 一般要求事項
当社は、ISO9001(2000)の要求に従って、品質マニュアルを定め、実施し、維持しています。当社は、この品質マネジメントシステム(QMS)の有効性を継続的に改善するために次の事項を実施しています。
a) ISO9001(2000)で示されている「プロセスを基礎とした品質マネジメントシステムのモデル」を採用しています。
b) 品質マネジメントシステムに必要なプロセスの順序及び相互関係は組織図や業務プロセスフローで明確に定めています。
c) プロセスの運用や管理が効果的であることの判断を確実にするために手順書を作成し、実行し、その有効性や妥当性は、内部監査やマネジメントレビュー会議で検証しています。
d) プロセスの運用や監視の支援をするために必要な資源及び情報を提供しています。
e) 品質計画の一部として次の項目を取り入れ、プロセスの監視・測定及び分析を行い、継続的改善を達成するために必要な処置を取っています。
l 品質方針及び目標の設定
l 不適合製品の管理(資材、製品、サービス)
l 供給者の適切な評価基準による購買品の受け入れ
l 供給者の適切な管理体制の維持
l 適切な人材の育成
l 内部監査の実施
l 品質管理(狭義)と、検査それに新しい測定方法の開発
l 顧客苦情の管理(製品、サービス)
l 是正処置及び予防処置
f) プロセスの有効性が評価され、継続的改善が達成できるように必要な処置を取っています。
g) アウトソース(外部委託)を行った場合のプロセス管理は確実に行っています。

4.2 文書化に関する要求事項
4.2.1 一般
当社のQMSは、次の文書を含んでいます。
a) 品質方針及び品質目標
b) 「品質マニュアル」 (ABC-QMS-OP-001)
c) ISO9001(2000)が要求する標準手順書
@ 「文書管理及び記録の管理」(ABC-QMS-OP-002)
A 「内部監査」(ABC-QMS-OP-007)
B 「不適合製品の管理」(ABC-QMS-OP-008)
C 「是正処置及び予防処置」(ABC-QMS-OP-009)
d) 当社のQMSが特定した標準手順書
@ 「マネジメントレビュー」(ABC-QMS-OP-003)
A 「トレーニング」(ABC-QMS-OP-004)
B 「設計・開発」(ABC-QMS-OP-005)
C 「購買」(ABC-QMS-OP-006)
D 「契約内容の確認」(ABC-QMS-OP-010)
e) 「品質マニュアル」 (ABC-QMS-OP-001)や標準手順書内で示している「参照文書」
f) ISO9001(2000)が要求している、或いは当社が特定した「記録」は、「文書管理及び記録の管理」(ABC-QMS-OP-002)で示しています

4.2.2 品質マニュアル
当社は、「品質マニュアル」(ABC-QMS-OP-001)を確立し維持しています。
a) QMSの「適用範囲」は、開発・製作にかかわる全ての機能とします。
b) 品質マニュアルと標準手順書を確立しています。
c) QMSのプロセス間の相互関係は、業務プロセスフローで示しています。

4.2.3 文書管理/記録の管理
当社は、ISO9001(2000)で要求されている「文書管理」「記録の管理」に関連する要求事項を総てカバーしています。この手順は「文書管理及び記録の管理」(ABC-QMS-OP-002)で説明しています。

5.0 経営者の責任
5.1 経営者のコミットメント
当社は、QMSの確立と継続的改善を確実にするために、次のことを実施しています。

a) 製品・サービスに関連する法令・条例それに規制を特定し、それらの遵守と顧客満足の向上の重要性を、トレーニングを通じて全社員に周知しています。
b) 品質方針と品質目標を設定し、確実に実行しています。
c) 少なくとも年1回の「マネジメントレビュー会議」を開催しています。
d) QMSを運用するための経営資源を提供しています。

5.2 顧客重視
当社は、顧客満足の向上をめざし顧客ニーズに合った製品・サービスを提供するために、有効的なQMSを実施し継続的改善を行います。

5.3 品質方針
当社は、品質方針を掲げ、実行しています。

5.4 計画
5.4.1 品質目標
当社は、品質方針に沿った品質目標を定めています。

5.4.2 品質計画
当社は、次の事項を確実にしています。
a) 品質方針並びに品質目標を達成するために品質計画書を設定し、実行しています。
b) 品質計画書の変更は、この計画を実施していることを前提としています。

5.5 責任、権限及びコミュニケーション
5.5.1 責任及び権限
1)当社は、QMSを管理する独立した機能を設立し、QMSの確立、計画、運用、検証及び見直しを確実に実施しています。QMS要素に対する個々の責任者の責任、権限及び相互関係をQMS責任権限表(ABC-QMS-FM-xxx)の中で明確にしています。
2)また、当社は、提供する品質に影響する業務を管理し、実行し、検証するすべての社員の責任、権限及び相互関係を、品質マニュアル、標準手順書、業務指示書や業務分掌の中で必要に応じて文書化しています。これらの文書は、特に次の事項に関して組織上の自由及び権限を必要とする社員のことを含んでいます。
● 不適合製品及びサービスが発生することを予防します。
● 不適合製品及びサービスに関する問題を明確にし、評価し、記録します。
● 製品及びサービスおける不適合に対する解決策を講じ、勧告し又は供給します。
● 製品及びサービスにおける不適合の解決策を実施し、検証します。
● 不適合が是正され解消されるまで管理します。
当社は、各機能責任者の責任及び権限を明確にし、トレーニングを通して全社員に周知させています。

5.5.2 ISO管理責任者 
代表取締役は、管理職の中からISO管理責任者を任命しています。
ISO管理責任者は、次にあげる責任及び権限をもっています。
a) QMS文書の作成及び維持
b) マネジメントレビュー会議におけるQMSの実施状況及び改善の必要性に関する報告
c) 顧客要求事項に対する認識を高めるための、全社員に対する教育・訓練の実施

5.5.3 内部コミュニケーション
当社は、生産性及び顧客満足度の向上を目指すために、社内では掲示板や従業員提案書などを利用して、上から下へはもとより、下から上への(ボトムアップ)コミュニケーションも活発に行っています。

5.6 マネジメントレビュー
当社は、QMSの継続性、適切性、妥当性、かつ有効性を確実にするために、少なくとも年1回マネジメントレビュー会議を開催し、QMSを見直しています。この手順は「マネジメントレビュー」(ABC-QMS-OP-003)で説明しています。

6.0 資源の運用管理
6.1 資源の提供
当社は、次の事を実施するための資源を提供しています。
a) QMSの有効性を検証するために内部監査及びマネジメントレビュー会議を実施します。
b) 顧客満足を、顧客要求事項を満たすことによって向上させます。

6.2 人的資源
当社は、品質に影響する活動に従事する総ての社員に対する個人の力量やトレーニング・ニーズを明確にし、評価しています。この手順は「トレーニング」(ABC-QMS-OP-004)に定めています。

6.3 インフラストラクチャ−
当社は、各機能の業務を実施するためのインフラストラクチャーを提供しています。

6.4 作業環境
当社は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を提供し、運営しています。

7.0 製品の実現
7.1 製品実現の計画
当社は、製品の企画、製作、販売までのプロセスを明確にするために、品質保証体系図を作成しています。

当社は次の事柄を明確にしています。
a) 製品に対する品質目標及び要求事項は品質計画書の中で明確にしています
b) 製品に特有なプロセス及び文書の確立の必要性、並びに資源の提供の必要性
c) 製品の検証、妥当性確認、検査及び試験活動、並びに製品合否判定基準
d) 品質計画書は「記録」とします

7.2 顧客関連プロセス
7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
当社は、次の事項を明確にしています
a) 納期、納品後に求められる付帯責任やサービス
b) 製品本来の使用目的、用途、取り扱い上での注意事項についての文書(例:取扱説明書)による説明
c) 製造者責任に関連する注意事項をラベルで表示
d) 顧客の追加依頼事項に対する対処方法

7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー
当社は、契約を結ぶ前に次の事項を確実にするために、契約内容を見直しています。この手順は「契約内容の確認」(ABC-QMS-OP-010)で説明しています。
a) 製品の品質、仕様、金額、納期
b) 最終見積書と契約書の差異がないこと
c) 契約の要求事項を満たす能力を持っていること

7.2.3 顧客とのコミュニケーション
当社は、次の事項を実施することによって顧客とのコミュニケーションを図っています。
a) 製品情報を製品カタログや当社ホームページで紹介
b) 見積書及び受注書の発行、及びこれらの変更
c) 顧客からの問い合わせやクレーム等、それにフィードバック

7.3 設計・開発
当社は、顧客の要求事項が満たされていることを確実にするため、製品設計及び開発を管理及び検証するための手順を「設計・開発」(ABC-QMS-OP-005)に定め実施しています。

7.4 購買
当社は、購買品(資材、外注製品及びサービス)の調達に関する管理手順を「購買」(ABC-QMS-OP-006)に定め実施しています。

7.5 製造及びサービス提供
7.5.1 製造及びサービス提供の管理
当社は、確実な生産計画と工程管理に基づき、製造を行っています。
a) 個別の製品に関する情報は、図面上で説明しています。
b) 製造フローは工程管理手順や作業指示書で説明しています。
c) 製造に必要で適切な設備及び必要な監視・測定機器は設備機器管理表で説明しています。
d) 設計・開発の監視・測定は設計のレビュー、検証、妥当性確認で行っています。
e) 特定された監視及び測定機器は、定期的に保守並びに校正が実施されています。
f) 次工程への引渡し、顧客への引渡し及び引渡し後の活動の実施を明確にしています。

7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
当社は、最終検査で製品の品質の検証が十分にできない場合は、製造工程の妥当性を次の事で確認しています。
a) プロセスのレビュー及び承認のための明確な基準
b) 設備機器管理表に記載した設備と製造部技術有資格者一覧表に記載した有資格者の割り当て
c) 必要な記録
d) マネジメントレビュー会議での妥当性の再確認

7.5.3 識別及びトレーサビリティ
当社は、全製造工程において必要な場合には、適切な手段で製品を識別しています。
監視及び測定で、製品の状態を識別しています。
トレーサビリティが要求事項となっている場合は、製品についての固有の識別を管理し、記録しています。

7.5.4 顧客の所有物
当社は、顧客の所有物が当社の管理下にある場合は、紛失や損傷しない状況で管理します。又、それが使用に適さないとわかった場合には、顧客に報告し、適切な対応をします。

7.5.5 製品の保存
製造部長は、供給者から受け入れた製品を保存し、顧客に出荷するまでの工程を管理する責任があります。製品の保存は、識別、取り扱い、包装、保管及び保護を含んでいます。全ての製品は明確に識別され、指定場所に保管しています。
保管場所からの要求された製品の搬出は、保管責任者が承認してから行っています。
保管責任者は、在庫製品の確認や悪化または損傷した製品を識別するため定期的に確認作業を行います。作業中に見つかった悪化・損傷した製品はすぐに隔離し、適切な是正処置を行います。
全ての配送製品は、それぞれの識別番号や会社名の入ったラベルで識別します。

7.6 監視機器及び測定機器の管理
当社の製造工程で使用される監視・測定機器はメーカーによって校正され、記録されます。
測定値の精度を確実にするため、測定機器は次の事項を満たしています。
a) 監視・測定機器の校正周期スケジュールに従って、適切な計量基準に照らして校正又は検証します。
b) 機器の調整をする、又は必要に応じて再調整します。
c) 校正の状態を示すラベルやレッテルを使用します。
d) 測定した結果が無効になるような調整ができないようにします。
e) 取り扱い、保守、保管において、損傷及び劣化しないように保護します。
監視・測定機器が校正基準から著しく逸脱したとき、測定した結果の妥当性を評価し、記録します。その場合、その機器及び影響を受けた製品に対して、適切な処置を取ります。

8.0 測定,分析及び改善
8.1 一般
当社は、工程管理、品質計画の達成度及びQMSの運用を監視、測定しています。これには、内部監査及び統計的手法の使用を含んでいます。

8.2 監視及び測定
8.2.1 顧客満足
製品やサービスに対して顧客が満足しているかどうかを測る手段は、顧客からの意見、苦情、問い合わせ、フィードバックに基づきます。なお、これらの分析された情報は、マネジメントレビュー会議で検証されます。

8.2.2 内部監査
当社は、内部監査を計画し、実施しています。この手順は「内部監査」(ABC-QMS-OP-007)で説明しています。

8.2.3 プロセスの監視及び測定
当社の業務は、製品製作スケジュールに従って管理しています。
製造部長は、定められた納期に従って作業が予定通り行われているかどうかを毎日確認します。
計画通りの結果が達成できない場合には製造部長が修正及び是正処置をとっています。
問題が多発する部門は、根本的な原因を見つけるために内部監査を実施します。

8.2.4 製品の監視及び測定
当社は、製品要求事項が満たされていることを検証するために、製品の特性を監視し、測定します。受入検査と最終検査は、個別製品の計画に従って実施しています。検査結果は記録しています。
次工程への引渡しは、担当責任者の承認印を持って実施しています。
個別製品の計画で決められたことが問題なく完了するまでは、製品のリリース及びサービス提供を行ないません。但し、担当責任者が承認したとき、或いは顧客が承認したときはこの限りではありません。

8.3 不適合製品の管理
当社は、不適合品が誤って使用されたり、又は引き渡されることを防ぐために不適合製品を識別し、管理しています。この手順は「不適合製品の管理」(ABC-QMS-OP-008)で説明しています。

8.4 データの分析
当社は、QMSの適切性及び有効性を実証するために、次のデータを定期的に分析します。
a) 苦情報告書
b) 不適合製品報告書
c) 顧客からの注文
又、当社の目的及び目標達成に関係しているデータグラフや表は業務の見直しに利用されています。

8.5 改善
8.5.1 継続的改善
当社は、品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置、予防処置及びマネジメントレビュー会議を通じて、QMSが有効であるように継続的に改善します。

8.5.2 是正処置
当社は、不適合の再発を防止するために、不適合の原因を除去するための是正処置を、「是正及び予防処置規定」(YMN-QMS-OP-009)に従い実施する。是正処置は、発見された不適合の影響に見合った程度とし、次の要求事項を含める。
a) 不適合(顧客苦情を含む)の明確化
b) 不適合の原因の決定
c) 不適合が再発しない事を確実にする為の活動の必要性の評価
d) 必要な是正処置の決定及び実施
e) 実施した是正処置の結果の記録
f) 実施した是正処置のレビュー

8.5.3予防処置。
当社は、起こり得る不適合の発生を防止するために、「是正及び予防処置規定」(YMN-QMS-OP-009)に従いその原因を除去するための予防処置を実施する。予防処置は、起こり得る問題の影響に見合った程度とし、次の要求事項を含める。
a) 発生の可能性のある不適合及びその原因の明確化
b) 不適合の発生を予防する為の処置の必要性の評価
c) 必要な予防処置の決定及び実行
d) 実施した予防処置の結果の記録
e) 実施した予防処置のレビュ