是正処置及び予防処置規定 (8.5.2,8.5.3)

1.0 目的
1.1 再発防止のため、実際に発生した不適合の原因を除去する是正処置を実施するための手順を確立します。
1.2 起こり得る不適合が発生することを防止するため、その原因を除去する予防処置を実施するための手順を確立します。

2.0 適用範囲
2.1 この手順書は、不適合製品・顧客苦情・内部監査による不適合に適用します。

3.0 参照文書
3.1 ABC-QMS-FM-009:マネジメントレビュー議事録
3.2 ABC-QMS-FM-020:内部監査報告書
3.3 ABC-QMS-FM-021:是正処置依頼書 
3.4 ABC-QMS-FM-022:是正処置管理記録
3.5 ABC-QMS-FM-023:不適合製品報告書
3.6 ABC-QMS-FM-024:不適合製品管理表
3.7 ABC-QMS-FM-025:苦情報告書

4.0 定義
4.1 不適合:ISO9001(2000)要求事項を満たしていないこと。
  
5.0 責任者
5.1 ISO管理責任者(IMR)

6.0 是正処置
6.1 不適合製品に対する是正処置
6.1.1 不適合製品を発見した社員は、それを「不適合製品報告書」(ABC-QMS-FM-023)に記載し、署名した後、機能責任者に提出します。
6.1.2 「不適合製品報告書」(ABC-QMS-FM-023)を受け取った機能責任者は、再発防止のために速やかに次のいずれかの是正処置をとることにより是正処置は完了します。
a) 何が不適合製品であったか明確に記録します。
b) 不適合製品の発生原因は、工程及びQMSに関するものかどうかを調査し結果をまとめます。
c) 不適合製品の原因を除去するために何をどのようにすれば良いのか、効果的な是正処置を決定します。
d) 必要ならば不適合製品の根本原因の究明をするために是正処置計画を立てます。

6.1.3 機能責任者は、是正処置の完了を確認したら「不適合製品報告書」(ABC-QMS-FM-023)をIMRに提出します。

6.1.4 IMRは、「不適合製品報告書」(ABC-QMS-FM-023)に基づきその是正処置の検証を行います。
この報告書はマネジメントレビュー会議に提出し、予防処置の基礎とします。

6.2 顧客苦情に関する是正処置
6.2.1 顧客苦情を口頭もしくは書面で受けつけた社員は、それを「苦情報告書」(ABC-QMS-FM-025)に記載します。
6.2.2 IMRと機能責任者は、顧客苦情の内容を調査し、分析します。
a) 顧客苦情の内容を掌握します。この苦情は、いつ、どのように発生したかの原因を特定するために、調査し、分析します。
b) 顧客苦情の発生原因が、製品・工程・機能・QMSのどのプロセスにあるのかを特定し、機能責任者と共に効果的な是正処置を決定します。
6.2.3 機能責任者は、速やかに是正処置を完了したら「苦情報告書」(ABC-QMS-FM-025)に記録し、IMRにこの報告書を提出します。
6.2.4 IMRは、取られた是正処置を検証することで顧客苦情に関する是正処置は完了します。
6.2.5 IMRは、この検証データを元に顧客に対する対応を検討するように顧客担当責任者に指示します。
6.2.6 IMRは、顧客苦情に関する是正処置とこれに伴う顧客からのフィードバックに関するデータをマネジメントレビュー会議に提出し、予防処置の基礎とします。

6.3 内部監査における不適合の是正処置
IMRは、内部監査で発見された不適合の是正処置を、「是正処置依頼書」(ABC-QMS-FM-021)、「内部監査報告書」(ABC-QMS-FM-020)に基づき実施します。
IMRは、取られた是正処置を検証し、不適合の是正処置は完了します。さらに取られた是正処置は「是正処置管理記録」(ABC-QMS-FM-022)に記録され、再発を防止するためにフォローアップされ予防処置がされます。

6.4 是正処置フォローアップ:
6.4.1 IMRは、全ての是正処置をマネジメントレビュー会議に報告します(「マネジメントレビュー議事録」 (ABC-QMS-FM-009))。
6.4.2 IMRは、実施された処置が有効であることを確実にするために、内部監査も含めた是正処置のフォローアップ活動を実施し、完了時に「是正処置管理記録」(ABC-QMS-FM-022)又は「不適合製品管理表」(ABC-QMS-FM-024)に署名、日付を記入します。
6.4.3 IMRは、不適合が発生した領域の機能責任者と共同して、実施したフォローアップ活動の有効性を確認し、検証します。
6.4.4 IMRは、「是正処置管理記録」(ABC-QMS-FM-022)及び「不適合製品管理表」(ABC-QMS-FM-024)をマネジメントレビュー会議に提出し、取られた是正処置の有効性を評価します。

7.0 予防処置
7.1 予防処置は、マネジメントレビュー会議で不適合並びに不適合製品、顧客苦情の報告書を基に検討されます。
7.2 予防処置は、内部監査の実施を含め必要に応じて計画され実行されます。
7.3 取られた予防処置は、「マネジメントレビュー議事録」(ABC-QMS-FM-009)に記録します。
7.4 IMRは、承認された予防処置を実施しその有効性を次のマネジメントレビュー会議で見直します。

8.0 記録
8.1 ABC-QMS-FM-009:マネジメントレビュー議事録
8.2 ABC-QMS-FM-020:内部監査報告書
8.3 ABC-QMS-FM-021:是正処置依頼書
8.4 ABC-QMS-FM-022:是正処置管理記録
8.5 ABC-QMS-FM-023:不適合製品報告書
8.6 ABC-QMS-FM-024:不適合製品管理表
8.7 ABC-QMS-FM-025:苦情報告書