CCP

英語  Critical Control Point
日本語  重要管理点の決定

 コーデックスのHACCP導入のためのガイドライン(7原則12手順)の原則2手順7に示されている。概要は次のとおりである。

 危害分析で明らかにされた重要な危害要因を管理するために必須の工程をCCP(重要管理点)に決める。重要管理点については、管理基準(CL)を設定し、それを逸脱していないかモニタリング(監視)を行うことで危害の発生を防ぎ、逸脱が発生した場合に速やかに改善措置をとることができる計画(HACCPプラン)を作る。
また、モニタリング結果は記録して保管する必要があり、その手順も決める必要がある。
CCPを決定する場合は、不必要なCCPを設定することで無駄なモニタリングが増えないよう、適切な箇所に設定しなければならない。
CCPにしなくても危害を管理できる工程やHACCPプランの要件を満たすことのできない工程はCCPにはならない。また一般的な衛生管理で管理できる工程もCCPにはしないことが多い。

 なお、国際標準化機構(ISO)においては、「食品安全性マネジメントシステム-要求事項」として、HACCPを基本にした国際規格の作成を2001年から検討している。
2004年1月時点では、DIS(Draft International Standard:国際規格原案)案作成の専門家会合が開かれ、概ねDISの意見調整が終了した段階にある。
最終的な国際規格の発行は早くても2004年末ごろになると思われる。
内容は、HACCP導入のガイドラインにマネジメントの要素を取り入れた食品の安全管理システムであり、経営者の責任や権限、内部監査等が要求事項になると思われる。
食品製造者だけではなく、包装材料提供者やサービス提供者等にも適用できる。

参照

1)食品の安全性評価と確認 著者池戸重信 発行2003年 (株)サイエンスフォーラム pp178
2)わかりやすい食品衛生の手引き 編集保険研究会 発行1999 新日本法規 pp1051〜1076
3)HACCPの現状とQ and A 編集小久保弥太郎 発行2003 (社)食品衛生協会 pp7〜21
4)食品の安全を創るHACCP 発行2003年 (社)日本食品衛生協会 pp88〜90